ボタンを押すと扉が開く。
レバーを引くとランプが光る。
マイクラでは一般的に見られる行動だ。もちろん脱出マップの要素でもある。
謎解きを考える時に「入力」と「出力」を分けて考えてみる。
違う言い方をすると、行動(仕事)と結果(報酬)とも言えるかも。
先ほどの例だと
入力:ボタンを押す 出力:扉が開く
入力:レバーを引く 出力:ランプが光る
となる。
ここで入力と出力を逆にする。
入力:ボタンを押す 出力:ランプが光る
入力:レバーを引く 出力:扉が開く
これでも全然違和感がない。
入力と出力は無限の掛け算だ。作者が自由に設定していい。
まぁもちろん限度はあるけどね。
「入力」の多さ
今回特に話たいのは「入力」の方。
実はマイクラは結構入力方法が多い。
わかりやすいのだと、
・ボタン ・レバー ・感圧版 ・金床
あたりだろうか
でもそれだけでない。
・ブロックを置く ・ブロックを壊す ・チェストを開ける ・NPCと会話する
なども入力だ。
もっとある。
・走る ・跳ぶ ・スニーク ・視線を合わせる ・とどまる
これも入力になる。
アスレチックは 走る+跳ぶ という入力(仕事)により、
到達可能な範囲を広げるという 出力(報酬)を得ている。
だが入力の多さは、脱出マップにおいては混乱を招く要因となりうる。
入力とは、すなわちプレーヤーの行動選択肢のことだ。
つまり入力が多いとは、プレーヤーの選択肢も多いということだ。
選択肢が多い場合、どれが正解の行動かわからないので、総当たりする場合もある。
装飾のために置いたチェストやかまどは全部開けなければならない。
NPCが10人いるなら、全員の話を聞かないといけない。
それが正解となる可能性があるからだ。
入力を絞ってあげること、すなわち、プレーヤーの選択肢を減らすことはゲーム進行においては大事なのだ。
プレーヤーにとって目新しい入力方法
もう一つ「入力」について話したいのは目新しい手段での入力の話。
例えば、金床で紙の名前を変えて、ドロッパーに入れて回答する形式。
マイクラでは古より伝わる、ごく普通の方法だ。
何作もプレーしてれば、紙と金床があると自然とその思考になる。
でもマイクラで脱出マップを初めてプレーする人目線ではどうだろう。
紙の名前を変えるなんて発想は説明がないと、まずやらない行動だ。
金床を使うことが良くないという話ではない。
大事なのは、その新鮮な手段について、プレーヤーにそれが入力の一つであると伝えることだ。
一番簡単なのは本を使うこと「金床を使ってアイテム名を変えてね」と書く。
とてもわかりやすいチュートリアルだ。
このように、プレーヤーに説明する方式を直接的チュートリアルと呼ぶことにする。
ただ個人的に美しいと思うのは、プレーヤーが自然と入力行動をとるように誘導することだ。
つまり間接的チュートリアルだ。
その方法は大きく分けて2つ。
・強調
・制限
「強調」は文字通り目立たせること。
パーティクルや音で装飾してあげることで、いかにも何かありそう感を出す。
虫が光に集まるように、プレーヤーに入力を促し、理解させる。
「制限」はプレーヤーの可能な選択肢を減らすこと。
簡単な例だと、ボタンが1つだけある部屋の中に閉じ込められたとしたら、
プレーヤーはそれを押すしかない。
他の装置を遠ざけたり、行動可能範囲狭めたりして選択肢を減らそう。
マップの序盤では、特にこの制限が効果的。触れる装置も最小限にした方がいい。
プレーヤーはスムーズにマップについて理解してくれるだろう。
謎解きと間接的チュートリアル
ここまで極論を書いてきたが、ここからもっと極論の話をする。
謎解きにおいては、「調査」のフェーズがある。
装置やギミックの意味を理解する時間だ。
よっぽどのベテランプレーヤーでない限り、初見の装置を見て、最初はテキトーにボタンを押したり、レバーを引いたりする。
その結果ランプが光ったり、ドアが切り替わったりすることで、脳内で入力と出力の法則を導く。
調査フェーズで得られた法則をもとに、
プレーヤーは正しく入力し、正しい出力を得る(=謎解きが解ける)と快感を得る。
直接的チュートリアルの場合、上記の快感は得られない。
「ランプが光るので押してください。」
と説明を受けて実施するより、
「ボタンを押したら、なんかランプ光ったわw」
の方が嬉しい体験となる。
つまり間接的チュートリアルは自然と「調査」フェーズが組み込まれているとも言える。
なので、チュートリアルは、なるべくゲームの一部にした方がいい。
特に謎解きゲームの場合は、それが顕著だ。
プレーヤーをさっさと世界に引き込んで悩ませよう。
とはいえ「説明しないとわかんねぇよ」という事象の方が多いので、
結局、直接的チュートリアルになってしまうのよね。
間接的チュートリアルの脱出マップの例(ネタバレ注意)
- 禁域のアビス
- 伽藍の花
- マリンローズは溺れない
- キノコピアSOS
- 灰被りの天象台
- オットセイは2号室